短い秋も終わろうとしています、随分と肌寒くなってきました。それもそのはず季節は霜月。
税理士という職業柄か木枯らしが吹いたらそろそろ年末調整の季節だなぁと思うのですが、皆様にとってこの季節は何をイメージされますでしょうか。さて、ホームページ開設後の記念すべき初投稿はそんな季節柄にぴったり令和7年分の年末調整について、昨年からの変更点を中心に解説してみたいと思います。
さぁて本年の主な改正点は
①基礎控除の見直し ②給与所得控除の見直し ③特定親族特別控除の創設
の3本です。
以下、順番に解説します。
①基礎控除の見直し
国民民主党が中心になって提起された「年収の壁」の議論を皮切りに基礎控除の見直しが行われました。合計所得金額2,350万円以下の場合、所得に応じて58万円から95万円に引き上げ(従来48万円)。中間所得(132万円超655万円以下)には令和7・8年限定で5万円~30万円の上乗せ特例あります。これにより、中間層より所得が少ない方の税負担が軽減されることになりますから、年末調整対象者の合計所得金額の確認が重要になります。副業をしている従業員がいらっしゃるような会社では特に留意が必要です。
②給与所得控除の見直し
「壁」議論は基礎控除の改正とともに給与所得控除の改正の契機ともなりました。給与収入190万円未満で控除額65万円(従来は55万円~段階的に65万円であった)に増額されます。これにより改正前後での課税最低限は103万円から160万円へと増額されました(住民税の壁については100万円が110万円になっただけですのでその点は要注意です)。なお、源泉徴収税額表は令和8年分から改正のため、令和7年は11月まで従来どおり所得税を徴収し、年末調整で精算することとなります。
③特定親族特別控除の創設
扶養親族が19~23歳である場合、その者の給与収入が150万円までは改正前の特定扶養控除と同額(63万円)の控除を維持し、150万円を超えても188万円までなら、控除額が逓減する制度が導入されました。これに伴い、従業員の方に「令和7年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」(近年だんだんタイトルが長くなっていく例の申告書(笑))を提出してもらう必要がありますので忘れないようにして下さい。
④その他
それ以外にも、上記の改正に伴う所要の措置として各種控除要件の見直しが行われており、概略を示すと以下のようになります。
▷同一生計配偶者・扶養親族の適用対象:(改正前の給与収入)103万円以下⇒(改正後の給与収入)123万円以下
▷ひとり親控除の対象となる子の要件:(改正前の給与収入)103万円以下⇒(改正後の給与収入)123万円以下
▷勤労学生控除の適用対象:(改正前の給与収入)130万円以下⇒(改正後の給与収入)150万円以下
主な論点は以上のとおりです。上記改正により年末調整の結果還付が生じるケースも例年よりは多くなる可能性がありますので、早めの対応・正確な情報収集を行い計算誤りが生じないようにしましょう。終


